厚生労働省で開催された「第139回 障害者雇用分科会」の資料が公表されています。
今回は、資料1の中でも特に注目度の高い「 障害者雇用納付金制度」に関する「論点1〜5」を整理してみました。
■ 論点1:手帳を持たない精神・発達障害者を雇用率制度の対象にするか
資料では次のように述べられています。
「手帳を所持しない者を別途の基準を用いて雇用率制度の対象とする必要性・合理性は高いとは言えず」(資料より)
精神障害者保健福祉手帳は、障害の状態や日常生活の制限を踏まえて判定される仕組みであり、手帳を持たない理由の多くは「必要性を感じていない」「知識不足」など、制度外の事情が中心です。
そのため、現行どおり“手帳所持者”を対象とする方向性が妥当と整理されています。
■ 論点2:本人の働きづらさへの支援・合理的配慮の推進
資料では、
「手帳の有無にかかわらない本人の働きづらさに対する支援や合理的配慮の必要性に対する職場の理解促進が重要」(資料より)
と指摘されています。
● 本人が求める配慮と、実際に受けられている配慮のギャップ
JEED調査では、「精神障害者・発達障害者が「役に立っている配慮・措置」あるいは「あるとよい配慮・措置」と考えているものの多くは、「現在受けている配慮・措置」となっている傾向もあるが、「あるとよい配慮・措置」でありながら、十分に「現在受けている配慮・措置」となっていない項目もある。」とされています。
● 企業側の課題
企業が合理的配慮を進める上での課題として、
・社内サポート体制の不足
・周知不足
・業務切り出しの難しさ
が挙げられています。
● 今後の方向性
・申し出プロセスの仕組み化
・上司・同僚を含めた組織的なサポート体制
・経験豊富な支援者による相談体制の強化
こうした取り組みを、今後ガイドライン等で示していく方向性が示されています。
■ 論点3:精神障害者の「重度区分」と短時間労働者の算定特例
● 重度区分の導入について
資料では、
「精神障害者について雇用率制度において『重度』区分を設けることは適当とはいえず」(資料より)
とされ、現行どおり重度区分は設けない方向です。
理由としては、
・等級と就労困難性の相関が明確でない
・症状の波が大きく、客観的な判定が難しい などが挙げられています。
● 短時間労働者(20〜30時間)の算定特例
短時間勤務の精神障害者は、
・一定数存在し
・フルタイムの者と比べ定着率も高く
・特例が雇用推進に寄与している
ことから、現行の特例(1人=1カウント)は当面継続されます。
恒久化については、今後の雇用状況を踏まえて検討されます。
■ 論点4:手帳の更新ができなかった場合の扱い
資料では、次の3点が示されています。
1. 引き続き雇用され、今後も雇用見込みがある場合
ⅰ)無期契約である場合、又は、有期雇用であっても労働者が望む限り更新できる場合
ⅱ)有期雇用であるが、労働条件通知書等において、不更新となりうる場合の条件が具体的に明示されており、事業主において、障害者雇用率の算定外となったことを理由とし た契約の不更新は行わない旨の意思表示が行政に示されている場合
2. 一定期間(例:1年間)
3. その間は従前どおり“対象障害者”として扱う
● 実務上のポイント
・実雇用率と納付金額の算定では「従前どおり手帳所持」とみなす
・ただし調整金・報奨金は支給対象外
企業の雇用率管理に直結するため、非常に重要な論点です。
■ 論点5:身体・療育手帳の更新不可の場合の扱い
精神障害者保健福祉手帳と同様、身体・療育手帳でも再認定が得られないケースがあります。
資料では、
「事業主にとって新規採用等の準備が間に合わない事情は共通」(資料より)
として、“一定期間は実雇用率と納付金額の算定において、従前どおり手帳所持とみなす”方向が示されています。
■ まとめ
今回の論点整理からは、制度の大きな変更よりも、
・現場での支援の質をどう高めるか
・企業が合理的配慮を提供しやすい環境をどう整えるか
に重点が置かれていることが分かります。
特に、手帳更新ができなかった場合の扱いは、企業の雇用率管理に直結するため、今後の制度設計に注目が必要です。
詳細は以下よりご確認願います。
― 厚生労働省「相談等実績」から見える現場の課題 ―
厚生労働省は、「雇用の分野における障害者の差別禁止・合理的配慮の提供義務に係る相談等実績(令和7年度)」を公表しました。
今年度の特徴は、相談件数が大幅に増加(631件、前年比44.1%増)した点です。制度施行から時間が経つ中で、現場の課題がより顕在化してきたと言えます。
■ 相談件数の急増が示すもの
令和7年度の相談件数は以下の通りです。
・合計:631件(前年比 +44.1%)
・障害者差別に関する相談:122件
・合理的配慮に関する相談:509件
相談者の内訳を見ると、
・障害者本人からの相談:573件(9割超)
・事業主からの相談:44件
と、依然として「本人側の問題提起」が中心です。
企業側の相談が少ないことは、制度理解や運用の難しさを示しているとも言えます。
■ 相談内容の傾向
● 障害者差別(122件)
最も多かったのは
・募集・採用時の差別(16.7%)
次いで
・退職勧奨
・解雇
採用段階での不利益取扱いが依然として多い点は、制度の根幹に関わる問題です。
● 合理的配慮(509件)
上位は以下の通りです。
・上司・同僚の障害理解に関するもの(27.3%)
・相談体制・コミュニケーション(16.0%)
・就業場所・職場環境(14.1%)
合理的配慮は「個別性」が本質ですが、実際には職場の理解不足やコミュニケーション不全が大きな壁になっていることが分かります。
■ 行政による助言・指導・勧告の状況
・助言:4件
・指導:0件
・勧告:0件(5年連続)
相談件数が増えている一方で、法違反に対する行政対応は極めて少ない状況です。
これは、
・相談の多くが「相談のみで終了」
・法違反の認定に至らない
・当事者間の話し合いで収束
といった背景があるためですが、 制度の実効性という観点では課題が残ると言えます。
■ 紛争解決制度の利用状況
・労働局長による援助申立:2件(前年同数)
・調停申請:15件(前年11件から増加)
調停申請が増えていることは、 「話し合いだけでは解決しないケースが増えている」 ことの表れでもあります。
■ 今回の公表から見える課題
今回のデータから浮かび上がるのは、次の3点です。
① 合理的配慮の“運用”が依然として難しい
制度としては整備されているものの、
・現場の理解不足
・コミュニケーションの不全
・配慮内容のすり合わせ不足
が原因で、トラブルが発生しやすい構造が続いています。
② 企業側の相談が少ない
合理的配慮は「双方の対話」が前提ですが、企業側の相談が少ないことは、
・制度理解が浅い
・相談窓口の活用が進んでいない ことを示唆します。
③ 行政対応の“軽さ”
助言・指導・勧告がほとんど行われていない現状は、制度の実効性に疑問を残します。
特に、悪質なケースへの対応が十分かどうかは検証が必要です。
■ 社労士として感じること
障害者雇用の現場では、「制度はあるが、運用が追いつかない」 という構造が長年続いています。
今回の相談件数の増加は、
・障害者本人の声が上がりやすくなった
・制度が浸透してきた というポジティブな側面もありますが、 同時に、企業側の理解・体制整備が追いついていない現実 を示すものでもあります。
合理的配慮は「特別扱い」ではなく、労働者が能力を発揮するための環境調整です。
企業側が“負担”として捉える限り、トラブルは減りません。
■ まとめ
令和7年度の相談実績は、 障害者雇用における課題が依然として大きいことを示しています。
・相談件数は大幅増
・採用段階での差別が依然として多い
・合理的配慮は「理解不足」が最大の壁
・行政対応は限定的
・調停申請は増加傾向
制度の周知だけでなく、企業の現場で“使える”支援体制の構築が求められています。
詳細は、以下よりご確認願います。
最近、読売新聞で障害者雇用に関する深刻な問題が報じられました。
記事によれば、障害者を直接雇用した企業の中に、実質的に十分な業務が与えられていなかったケースや、適切な就労管理が行われていなかったケースがあったとされています。
中には、在宅勤務の障害者とほとんど連絡が取られていなかった事例も報じられていました。
もちろん、障害者雇用に真摯に取り組んでいる企業は数多くあります。
一方で、今回の報道は、一部企業の問題というだけではなく、「法定雇用率を達成すること」が目的化しやすい制度構造そのものに課題が生じ始めていることを示しているように感じます。
以下の記事については、「制度改善を考える上での一つの視点」としてお読みください。
1.法定雇用率の引き上げが生む“数字合わせ”の現実
障害者雇用促進法では、一定規模以上の企業に対し、法定雇用率に基づく障害者雇用が義務付けられています。
制度の理念自体は非常に重要です。
障害のある方が能力を発揮し、社会参加できる環境を整備することは、社会全体として取り組むべき課題だと思います。
しかし現場では、次のような問題も起きています。
・本来業務とのマッチングが難しく、「まず雇用すること」が優先される
・業務の切り出しができず、就労支援を外部へ依存する
・支援体制が整わないまま在宅勤務化が進む
・結果として、本人の能力が十分活かされない状況が生じる
特に中小企業では、
・人員的余裕
・業務設計のノウハウ
・支援体制構築の専門性
が不足しやすく、制度対応そのものが大きな負担になっているケースも少なくありません。
その結果として、「雇用率を満たすための形式的な雇用」に近い状態が発生しやすくなっているように感じます。
2.企業だけで“雇用”と“支援”を担う難しさ
私は、現行制度では、企業側に求められる役割がかなり大きくなっていると感じています。
企業は本来、事業活動を行う組織です。
一方で、障害特性への配慮や支援体制の構築には、高度な専門性が求められます。
例えば、
・特性に応じた業務設計
・定着支援
・コミュニケーション支援
・メンタル面への配慮
・就労継続フォロー
などは、本来かなり専門性の高い分野です。
しかし現状では、それらを企業側が主体的に担うことが求められています。
もちろん、うまく機能している企業もあります。
ただ、すべての企業が同じ水準で対応できるわけではありません。
特に中小企業では、「雇用したい気持ちはあるが、支援体制まで整えきれない」というケースも多いのではないでしょうか。
今回の報道で問題になった事例も、単なるモラルの問題だけではなく、“制度と現場の負荷のミスマッチ”が背景にあるように感じます。
3.行政と企業が役割分担する新しい仕組みは検討できないか
そこで私は、「行政が雇用基盤を持ち、企業と連携する仕組み」を、今後の選択肢として検討する余地があるのではないかと考えています。
例えば、行政または公的機関が障害者を雇用し、企業へ一定期間派遣・マッチングを行う仕組みです。
もちろん、すべての障害者雇用を行政主導へ移行するべきだ、という話ではありません。
ただ、現行制度だけでは対応が難しいケースについては、
・行政
・企業
・支援機関
が役割分担する仕組みが必要な段階に来ているように感じます。
4.この仕組みのメリット
● 行政が雇用責任を持つことで、支援の継続性が高まる
障害者支援は、本来、社会政策としての側面を強く持っています。
行政が一定の雇用責任を持つことで、
・支援の継続性
・専門性
・配慮体制
を維持しやすくなります。
● 企業側の受け入れ負担を軽減できる
企業側は、
・業務との適性
・必要な配慮事項
・支援方法
について、行政や専門機関のサポートを受けながら受け入れることができます。
これにより、
・ミスマッチの減少
・定着率向上
・形式的雇用の防止
にもつながる可能性があります。
● 障害者本人の能力発揮につながりやすい
現在の制度では、「雇用率達成」が優先されるあまり、“本人に適した業務かどうか”が後回しになるケースもあります。
しかし、本来重要なのは、障害者本人が能力を発揮できる環境を整えることです。
その視点を中心に制度設計を見直す必要があるのではないでしょうか。
5.“雇用率達成”ではなく、“能力発揮”を中心に
今回の報道で明らかになった問題は、単に「一部企業の不適切対応」として終わらせるべきではないと思います。
制度が現場に過度な負担を求め続ければ、形式化や形骸化は今後も起こり得ます。
障害者雇用の本来の目的は、単に“雇用率を達成すること”ではなく、一人ひとりが能力を発揮し、社会参加できる環境を整えることにあるはずです。
制度維持のための雇用ではなく、本人の尊厳と能力発揮につながる仕組みへ――。
いま求められているのは、その視点なのではないかと感じています。
「今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会」の報告書が公表されました。
本研究会は、労働政策審議会障害者雇用分科会意見書(令和4年6月)や、令和4年の衆議院・参議院障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議等において、障害者雇用率制度における障害者の範囲や障害者雇用の「質」の観点などについて、検討が必要な事項を指摘されてきたことを踏まえ、障害者雇用の「質」の向上や障害者雇用率制度の在り方を主な検討事項として、令和6年12月に立ち上げられ、本年1月まで議論が行われてきました。
今後、本報告書の内容が労働政策審議会障害者雇用分科会に報告され、本報告書にて示された検討の方向性にしたがって、更に議論が進められる予定です。
本報告書の項目は、次のとおりです。
Ⅰ はじめに
1.障害者雇用の現状と課題
2.本研究会における議論の論点
Ⅱ 障害者雇用の「質」について
1.障害者雇用の「質」の規定及び「質」の向上に向けた事業主の認定制度の創設・拡大等
2.いわゆる「障害者雇用ビジネス」に係る対応
Ⅲ 障害者雇用率制度等の在り方について
1.手帳を所持していない難病患者の位置付け
2.手帳を所持していない精神・発達障害者の位置付け
3.就労継続支援A型事業所やその利用者の位置付け
4.精神障害者について障害者雇用率制度における「重度」区分を設けること
5.精神障害者である短時間労働者の算定特例
6.障害者雇用納付金の納付義務の適用範囲を、常用労働者数が100人以下の事業主へ拡大すること
Ⅳ おわりに
この中から、「障害者雇用納付金の納付義務の適用範囲を、常用労働者数が100人以下の事業主へ拡大すること」について、報告書案よりご紹介します。
■論点
常用労働者数100人以下の企業は、達成企業の割合が半数を下回り、かつ長期的に見ると改善傾向が乏しいことから、障碍者雇用の更なる促進が求められる。中小企業の障碍者雇用を支援する施策の拡充・強化も踏まえ、この状況の改善や企業間の公平性の確保の観点から、100人以下の企業についても納付金の納付義務の対象とすることについてどう考えるか。
■ 主な意見
・納付金の納付義務の適用拡大を行うことを通じ、障害者雇用義務の意識を強化することにより、当該企業規模の事業主における障害者雇用を促進する方向性で検討を深めるべき
・特に大企業や特例子会社がない地域において、中小企業は重要な職場であることからも、納付金の納付義務の適用拡大を通じて、まずは「障害者雇用ゼロ企業」から1人目の雇用に踏み出す背中を押し、障害者の働く場を増やしていくべき
・適用拡大に当たっては、受入れの難しさは個別性が高く、中小企業であることをもってそれら全てに受入れの難しさがあるとは言えない
・周知から実際の適用までに相当の期間を設け段階的に進めていくべき
・一律に相当の期間を想定するのではなく具体的な準備に要する期間を考えるべき
・中小企業の雇用の十分な進展がみられない現状を踏まえれば、更なる経済的な負担を課して障害者雇用の取組を進めるのではなく、障害者雇用相談援助事業等を通じた十 分な支援等により、中小企業における障害者雇用の進展を確認した後に、改めて検討するべき
・受入れ体制の整備には、相当な準備期間を要する
・中小企業に対する企業支援機能の更なる拡充が必要
最初の1人を雇用する際の負荷が特に大きいことも踏まえ、障害者雇用ゼロ企業等に対す る雇用に向けた支援や、雇用後の定着支援を中心に、中小企業に対する企業支援機能を一層強化する 具体的方法を検討していくことが必要である。
■ まとめ
・こうした意見を十分に踏まえ、障害者雇用促進法の基本的考え方である社会連帯の理念に基づき、議論を進めていくことが必要である。
・最初の1人を雇用する際の負荷が特に大きいことも踏まえ、障害者雇用ゼロ企業等に対する雇用に向けた支援や、雇用後の定着支援を中心に、中小企業に対する企業支援機能を一層強化する具体的方法を検討していくことが必要である。
常用労働者100人以下の事業主への納付金制度の拡大は、中小企業にとって大きな変化となります。しかし同時に、障害者雇用を社会全体で支えるための重要な一歩でもあります。
今後、正式な制度改正に向けて議論が進むことになりますが、事業主としては早めに情報をキャッチし、準備を進めておくことが求められそうです。
詳細は、以下よりご確認願います。
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)が、2025年12月25日付で「障害者雇用納付金制度に係る解説動画」を公開しました。
制度の基本的な仕組みから、事業主が押さえておくべきポイントまで、短時間で理解できる内容になっているようです。
■ 障害者雇用納付金制度とは
障害者雇用の促進を目的として、一定規模以上の企業に対し、法定雇用率を下回る場合には納付金を、上回る場合には調整金・報奨金を支給する制度です。
制度自体は広く知られていますが、実務では「どのケースが対象になるのか」「申告の流れはどうか」など、細かな疑問が生じやすい分野でもあります。
■ 今回の解説動画の意義
今回JEEDが動画を公開したことで、制度の理解がより進み、特に中小企業の担当者にとっては実務の負担軽減につながることが期待されます。文章だけではイメージしにくい部分も、動画形式であれば把握しやすいと感じます。
■動画の構成
以下の内容で構成されています。(視聴時間 1:48:26)
令和7年度申告申請からの主な変更点
1 障害者雇用納付金制度の概要
2 常用雇用労働者の総数の把握
3 雇用障害者の総数の把握
4 納付金額・調整金額・報奨金額の算出
5 申告申請書等の作成・提出
6 障害者雇用納付金の納付
7 支給金の支給
8 調査について
■ まとめ
障害者雇用に関する制度は、企業規模や雇用状況によって判断が分かれる場面も多く、最新情報のキャッチアップが欠かせません。 今回のJEEDによる解説動画は、制度理解を深める良い機会ですので、ぜひ一度ご覧になることをおすすめします。
詳細は、以下よりご確認願います。
厚生労働省は、令和7年の「障害者雇用状況」集計結果を取りまとめ公表しております。
障害者の雇用の促進等に関する法律では、事業主に対し、常時雇用する従業員の一定割合(法定雇用率。民間企業は2.5%。)以上の障害者を雇うことを義務付けています。
今回の集計結果は、同法に基づき、民間企業や公的機関などにおける毎年6月1日現在の身体障害者、知的障害者及び精神障害者の雇用状況について、障害者の雇用義務のある事業主などに報告を求め、これを集計したものです。
【集計結果の主なポイント】
◆民間企業(法定雇用率2.5%)
○雇用障害者数、実雇用率ともに過去最高を更新。
・雇用障害者数は70万4,610.0人、
対前年差2万7,148.5人増加、対前年比4.0%増加、
・実雇用率2.41%、前年同率(※小数点以下第3位で比較した場合、前年より上昇)
○法定雇用率達成企業の割合は46.0%、前年同率
詳細は、以下よりご確認願います。
厚生労働省は、「令和6年度使用者による障害者虐待の状況等」を取りまとめ公表しております。
都道府県労働局では、「障害者虐待防止法」に基づき、都道府県などの地方公共団体と連携し、障害者を雇用する事業主や職場の上司など、いわゆる「使用者」による障害者への虐待の防止や、虐待が行われた場合の関係法令に基づく是正指導などに取り組んでいます。
【調査結果のポイント】
1. 通報・届出のあった事業所数・対象となった障害者数
通報・届出のあった事業所数:1,593事業所(前年度比5.4%増加)
通報・届出の対象となった障害者数:1,827人(前年度比1.5%減少)
(出典:厚生労働省「令和6年度使用者による障害者虐待の状況等」)
2. 虐待が認められた事業所数・障害者数
虐待が認められた事業所数:434事業所(前年度比2.9%減少)
虐待が認められた障害者数:652人(前年度比14.3%減少)
3. 認められた虐待の種別
認められた虐待の種別:経済的虐待が584人(85.0%)で最多
(出典:厚生労働省「令和6年度使用者による障害者虐待の状況等」)
上の資料を見ていただくと、企業規模が小さくなるほどその割合が高くなる傾向があります。今後、民間企業の法定雇用率が令和8年7月に2.5%から2.7%に引き上げられますが、通報・届出件数はさらに増加することが予想されます。その原因の1つとしては、職場での理解不足や支援体制の不備により、不適切な対応が増加していることが考えられます。
詳細は、以下よりご確認ください。
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構は、障害者雇用助成金に係る説明動画(概要版)の掲載しております。
障害者雇用納付金関係助成金とは、障害者の雇い入れや雇用の継続を行うために障害特性による就労上の課題を克服・軽減するための施設・設備の整備や雇用管理のための必要な措置等を行う事業主に対 して、助成を通じて支援するものです。
〇障害者雇用納付金関係助成金について知りたい方向け(概要動画)
目次
・助成金ってなあに?
・どんなときに助成金が使えるの?
・どんな人が対象になるの?
・どんな申請方法があるの?
・もっと詳しく教えて!
詳細は、以下よりご確認ください。
厚生労働省は、都道府県労働局や公共職業安定所(ハローワーク)における「雇用の分野における障害者の差別禁止・合理的配慮の提供義務に係る相談等実績(令和6年度)」を取りまとめ公表しております。(令和7年6月25日)
(出典:「厚生労働省ホームページ」)
〇集計結果の主なポイント
・公共職業安定所に寄せられた障害者差別および合理的配慮の提供に関する相談は438件(対前年度比78.8%増)。
⇒障害者差別に関する相談は98件、合理的配慮の提供に関する相談 は340件
⇒障害者差別に関する相談内容
「募集・採用時」が最も多く、次い で「配置」「解雇」に関するものが多かった
合理的配慮の提供に関する相談内容
「上司・同僚の障害理解に関するもの」「相談体制の整備、コミュニケ ーションに関するもの」「業務内容・業務量に関するもの」が多かった
⇒相談後の状況は、「HWにおいて確認後、助言等を実施(法違反は確認され ず)」「相談のみで終了」が多かった。
・公共職業安定所が行った事業主への助言件数は13件。
指導件数は1件、都道府県労働局長が行った勧告件数は、前年度に引き続き0件。
・労働局長による紛争解決の援助申立受理件数は2 件(前年度10件)。
・障害者雇用調停会議による調停申請受理件数は11件(前年度9件)
詳細は、以下よりご確認ください。
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構は、障害者雇用納付金関係助成金の説明動画を掲載しております。
以下2つの動画が掲載されております。
〇障害者雇用納付金関係助成金について知りたい方向け(概要動画)
(目次)
・助成金ってなあに?
・どんなときに助成金が利用できるの?
・どんな人が対象になるの?
・令和6年4月1日からの変更点
・もっと詳しく教えて!
〇申請を予定または活用を検討されている事業主の方向け(本編動画)
(目次)
はじめに
1.障害者雇用納付金関係助成金とは
2.障害者作業施設設置等助成金
3.障害者福祉施設設置等助成金
4.障害者介助等助成金
・職場復帰支援助成金
・職場介助者の配置又は委嘱助成金
・手話通訳・要約筆記等担当者の配置又は委嘱助成金
・職場支援員の配置又は委嘱助成金
・重度訪問介護サービス利用者等職場介助助成金
5.職場適応援助者助成金
・訪問型職場適応援助者助成金
・企業在籍型職場適応援助者助成金
6.重度障害者等通勤対策助成金
・重度障害者等用住宅の賃借助成金
・重度訪問介護サービス利用者等通勤援助助成金
7.重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金
8.障害者能力開発助成金
9.障害者雇用相談援助助成金
10.助成金の認定申請から受給までの流れ
11.各種助成金のパンフレット等のご案内
12.申請窓口のご案内
13. 電子申請のご案内
詳細は、以下よりご確認ください。
障害のある人もない人も、互いに、その人らしさを認め合いながら、共に生きる社会(共生社会)を実現するため、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(障害者差別解消法)が制定されています。
内閣府は、令和6年4月1日に「改正障害者差別解消法」が施行され、企業や店舗などの事業者による障害のある人への「合理的配慮の提供」が義務になることを案内するチラシを作成し、公開しております。
合理的配慮の提供とは、事業者や行政機関等に、障害のある人から、社会の中にあるバリア(障壁)を取り除くために何らかの対応が求められたときに、負担が重すぎない範囲で対応を行うこととされています。
その他、詳細は、以下よりご確認ください。
障害者の法定雇用率の引き上げなどを盛り込んだ「障害者の雇用の促進等に関する法律施行令及び身体障害者補助犬法施行令の一部を改正する政令(令和5年政令第44号)」などが公布されました。
これに関して、厚生労働省から、内容等を周知するためのリーフレットが公表されました。
1)障害者の法定雇用率が段階的に引き上げられます。(令和6年4月以降)
(出典:厚生労働省リーフレット「障害者の法定雇用率引上げと支援策の強化について」)
2)除外率が引き下げられます。(令和7年4月以降)
除外率が、各除外率設定業種ごとにそれぞれ10ポイント引き下げられ、令和7年4月1日から変わります。(現在除外率が10%以下の業種については除外率制度の対象外となります。)
3)障害者雇用における障害者の算定方法が変更となります。
・精神障害者の算定特例の延長(令和5年4月以降)
・一部の週所定労働時間20時間未満の方の雇用率への算定(令和6年4月以降)。
4)障害者雇用のための事業主支援を強化(助成金の新設・拡充)します。 (令和6年4月以降)
・雇入れやその雇用継続に関する相談支援、加齢に伴う課題に対応する助成金を新設します。
・既存の障害者雇用関係の助成金を拡充します。
リーフレットは、以下よりご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/content/001064502.pdf