第1回外国人介護人材の業務の在り方に関する検討会の資料が公開されております。
今回、資料3として、「検討に当たっての考え方・検討事項(案)」が掲載されておりますので、こちらを一部抜粋してご紹介します。
1.検討に当たっての基本的考え方
〇将来、介護人材不足が見込まれる中で、必要な介護サービスを安心して受けられるよう、 介護人材を確保することは重要な課題であり、外国人介護人材の確保・定着及び受入環境の 整備を図ることが必要。
〇外国人介護人材については、介護が対人サービスであること等、業務の特性を踏まえた要件を設定しているところ、介護現場からは外国人介護人材の業務拡大を望む意見がある。
〇一方、「技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議」において、技能実習制度及び特定技能制度の在り方について議論が行われているところ、中間報告書においては以下のような検討の方向性が示されている。
・人材育成の観点から、外国人が修得する主たる技能等について、技能実習制度廃止後の新たな制度から特定技能制度への移行を見据えた上で、体系的な能力を身につける観点に立って幅広い業務に従事することができる制度とする方向で検討
・外国人材のキャリアアップを進めていくため、修得された技能について、日本国内だけではなく、母国での活躍につながるような方策を採れないかについて検討
2.主な検討事項(案)①
Ⅰ 訪問系サービスなどへの従事について
訪問系サービスなどについては、技能実習「介護」、特定技能「介護」等の外国人介護人材の従事が認められていない。これらの施設における外国人介護人材の受入について、どう考えるか。
2.主な検討事項(案)②
Ⅱ 事業所開設後3年要件について
技能実習「介護」では、経営が一定程度安定している事業所として設立後3年を経過している事業所が対象となっているが、これをどう考えるか。
2.主な検討事項(案)③
Ⅲ 技能実習「介護」等の人員配置基準について
技能実習「介護」等において、就労開始後6ヶ月を経過した者について、介護技能や業務に必要な日本語能力がある程度向上することなどの理由により、介護施設の人員配置基準に算定しているが、その取扱いについてどう考えるか。
詳細は、以下よりご確認ください。
出入国在留管理庁は、「技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議」の中間報告書を公表しております。
◆論点
〇制度目的と実態を踏まえた制度の在り方
・現行の技能実習制度は廃止して人材確保と人材育成(未熟練労働者を一定の専門性や技能を有するレベルまで育成)を目的とする新たな制度の創設 (実態に即した制度への抜本的な見直し)を検討
・特定技能制度は制度の適正化を図り、引き続き活用する方向で検討し、新たな制度との関係性、指導監督体制や支援体制の整備などを引き続き議論
〇外国人が成長しつつ、中長期的に活躍できる制度(キャリアパス)の構築
・新たな制度と特定技能制度の対象職種や分野を一致させる方向で検討(主たる技能の育成・評価を行う。技能評価の在り方等は引き続き議論)
・現行の両制度の全ての職種や分野等並びに特定技能2号の対象分野の追加及びその設定の在り方について、必要性等を前提に検討
〇受入れ見込数の設定等の在り方
業所管省庁における取組状況の確認や受入れ見込数の設定、対象分野の設定等は、様々な関係者の意見やエビデンスを踏まえつつ判断がされる仕組みとする等の措置を講じることでプロセスの透明化を図る
〇転籍の在り方(技能実習)
人材育成に由来する転籍制限は残しつつも、制度目的に人材確保を位置付けることから、制度趣旨と外国人の保護の観点から、従来より緩和する(転籍制限の在り方は引き続き議論)
〇管理監督や支援体制の在り方
・監理団体や登録支援機関が担っている機能は重要。他方、人権侵害等を防止・是正できない監理団体や外国人に対する支援を適切に行えない登録支援機関を厳しく適正化・排除する必要
・監理団体や登録支援機関の要件の厳格化等により、監理・支援能力の向上を図る(機能や要件は優良団体へのインセンティブも含め、引き続き議論)
・外国人技能実習機構の体制を整備した上で管理・支援能力の向上を図る
・悪質な送出機関の排除等に向けた実効的な二国間取決めなどの取組を強化
〇外国人の日本語能力の 向上に向けた取組
一定水準の日本語能力を確保できるよう就労開始前の日本語能力の担保方策及び来日後において日本語能力が段階的に向上する仕組みを設ける
◆今後の進め方
中間報告書で示した検討の方向性に沿って具体的な制度設計について議論を行った上、令和5年秋を目途に最終報告書を取りまとめる。
詳細は、以下よりご確認ください。
https://www.moj.go.jp/isa/policies/policies/03_00033.html
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