「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(令和2年9月1日改定版)を公表(9/4更新)

厚生労働省は、労働政策審議会労働条件分科会及び安全衛生分科会において、副業・兼業の場合における労働時間管理・健康管理について検討を行ってきました。

 これを踏まえ、「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(平成30年1月策定)を改定し公表しております。

 

 

  
 本ガイドラインの改定により、副業・兼業の場合における労働時間管理及び健康管理についてルールが明確化されます。
 
・ 「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(令和2年9月1日改定版)(概要)
・ 「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(令和2年9月1日改定版)

 

副業・兼業の促進に関するガイドラインの改定案について(8/31更新)

厚生労働省は、第163 回 労働政策審議会労働条件分科会の資料を公開しております。

今回、副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方について議論されています。

 

この中で、副業・兼業の促進に関するガイドラインの改定案が提示されております。

 

 労働時間の管理については、企業が労働者からの自己申告に基づいて本業と副業の労働時間を通算して管理することを原則としています。

 今回、新たに、こうした企業負担に配慮した「簡便な労働時間管理の方法」についての記載がございます。

 管理モデルの枠組みは以下の通りです。

 

 副業・兼業の開始前に、当該副業・兼業を行う労働者と時間的に先に労働契約を締結していた使用者(以下「使用者A」という。)の事業場における法定外労働時間と時間的に後から労働契約を締結した使用者 (以下「使用者B」という。)の事業場における労働時間(所定労働時間及び 所定外労働時間)とを合計した時間数が単月 100 時間未満、複数月平均 80 時間以内となる範囲内において、各々の使用者の事業場における労働時間の上限をそれぞれ設定し、各々の使用者がそれぞれその範囲内で労働させることとするものであること。

 また、使用者Aは自らの事業場における法定外労働時間の労働について、使用者Bは自らの事業場における労働時間の労働について、それぞれ自らの事業場における 36 協定の延長時間の範囲内とし、割増賃金を支払うこととするものであること。

 これにより、使用者A及び使用者Bは、副業・兼業の開始後においては、それぞれあらかじめ設定した労働時間の範囲内で労働させる限り、他の使用者の事業場における実労働時間の把握を要することなく労基法を遵守することが可能となるものであること。 

 

管理モデルの実施 (導入手順、労働時間の上限の設定、時間外労働の割増賃金の取扱い等)についても、記載がございますが、省略します。

 

詳細は、以下をご確認ください。

 

副業・兼業を行う場合の健康確保措置の議論のまとめ(案)について(8/30更新)

厚生労働省は、第 133 回労働政策審議会安全衛生分科会の資料を公表しております。

副業・兼業を行う場合の健康確保措置について、健康確保措置の議論のまとめ(案)が掲載されております。

 

●直ちに取り組む事項

副業・兼業の促進に関するガイドラインを見直す。

具体的には、労働安全衛生関係では、以下の事項を規定することを検討。

 

・ 実質的に雇用労働である場合には、形式的な就労形態に関わらず、労働安全衛生法等が適用されること。違法な偽装請負の場合や、請負であるかのような契約としているが実態は雇用契約だと認められる場合等においては、就労の実態に応じて、労働基準法、労働安全衛生法等における使用者責任が問われる。

 

・労働者が労働時間等を申告しやすい環境を整備する観点から、副業・兼業に係る相談、自己申告等を行ったことにより、当該労働者について不利益な取扱いをすることはできないこと。

 

・健康確保の観点からも、他の事業場における労働時間と通算して適用される労働基準法の時間外労働の上限規制を遵守すること、また、それを超えない範囲内で自らの事業場及び他の使用者の事業場のそれぞれにおける労働時間の上限を設定する形で副業・兼業を認めている場合においては、自らの事業場における上限を超えて労働させないこと。

 

・使用者の指示により副業・兼業を開始した場合は、当該使用者は、原則として、副業・兼業先の使用者との情報交換により、それが難しい場合は、労働者からの申告により把握し、自らの事業場における労働時間と通算した労働時間に基づき、健康確保措置を実施することが適当であること、また、実効ある健康確保措置を実施する観点から、他の使用者との間で、労働の状況等の情報交換を行い、それに応じた健康確保措置の内容に関する協議を行うことが適当であること。

 

・使用者が労働者の副業・兼業を認めている場合は、健康保持のため自己管理を行うよう指示し、心身の不調があれば都度相談を受けることを伝えること、副業・兼業の状況も踏まえ必要に応じ法律を超える健康確保措置を実施することなど、労使の話し合い等を通じ、副業・兼業者の健康確保に資する措置を実施することが適当であること。

 

・労働者が副業・兼業先の求職活動をする場合には、就業時間、特に時間外労働の有無等の副業・兼業先の情報を集めて適切な就職先を選択することが重要であること。なお、適切な副業・兼業先を選択する観点からは、ハローワークにおいて求人内容の適法性等の確認を経て受理され、公開されている求人について 求職活動を行うこと等も有効であること。

 

・労働者が使用者に対して他の使用者の事業場の業務量、自らの健康の状況等について報告することは、企業による健康確保措置を実効あるものとする観点から有効であること。

 

詳細は、以下をご確認ください。

 

「複数事業労働者への労災保険給付 わかりやすい解説」 リーフレットを公表(8/28更新)

厚生労働省は、2020年9月1日に施行される労働者災害補償保険法の改正にともない、「複数事業労働者への労災保険給付 わかりやすい解説」というリーフレットを公表しております。

 

今回の改正のポイントは、以下の通りです。

・複数事業労働者やその遺族等の方への労災保険給付を、全ての就業先の賃金額を合計した額を基礎として、保険給付額を決定すること

・1つの事業場で労災認定できない場合であっても、事業主が同一でない複数の事業場の業務負荷を総合的に評価して労災認定できる場合は保険給付が受けられること

 

リーフレットは、21ページで、以下の内容で構成されております。

1)法令解説編

 複数事業労働者とは

 改正内容(賃金額の合計と負荷の総合的評価)

 

2)実務対応編

 複数事業労働者に該当する場合について

 複数事業労働者の保険給付額について

 複数事業要因災害等の新しい様式・請求手続

 

3)参考

 労災保険給付一覧

 労災保険に関するご相談先

 

図表を用いて詳細に解説されておりますので、労災保険事務担当の方はぜひ一度ご確認ください。

https://www.mhlw.go.jp/content/000662505.pdf

 

「複数就業者に係る労災保険給付等について(報告)(案)」について(12/25更新)

第83回労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会の資料が公表されております。

今回は、「複数就業者に係る労災保険給付等について(報告)(案) 」が掲載されております。

 

1 複数就業者が被災した場合の給付額の見直し  

(1)見直しの方向について 

・休業補償給付等について、非災害発生事業場の賃金額も合算した上で給付額を決定すること。

・非災害発生事業場の事業主は、現行どおり労働基準法に基づく災害補償責任を負わない。 

・災害発生事業場の事業主が、非災害発生事業場での賃金を基礎とした給付分まで労働基準法に基づく災害補償責任をを負わない。

 

(2)保険料負担について  

・災害発生事業場の属する業種の保険料率の算定に当たっては、現行と同様、 災害発生事業場の賃金に基づく保険給付額のみ災害発生事業場の属する業種の保険料率及び当該事業場のメリット収支率の算定の基礎とする。 

 

・非災害発生事業場の属する業種の保険料率の算定に当たっては、非災害発生事業場の賃金に基づく保険給付額について、非災害発生事業場の属する業種の保険料率及び当該事業場のメリット収支率の算定の基礎とはしない。 

 

・非災害発生事業場での賃金を基礎とした保険給付分については、全業種一律の負担とする。 

 

(3)通勤災害について 

・複数就業先の賃金を合算した上で給付額を算定することが適当である。

 

2 複数就業者の認定の基礎となる負荷について  

(1)見直しの方向について   

・複数就業者について、それぞれの就業先の負荷のみでは業務と疾病等との間に因果関係が認められないものの、複数就業先での業務上の負荷を総合して評価することにより疾病等との間に因果関係が認められる場合、新たに労災保険給付を行うことが適当である。

 

・いずれの就業先も労働基準法上の災害補償責任を負わない。 
 
(2)認定方法について 

・現行の認定基準の枠組みにより対応することが適当である。

 

・脳・心臓疾患、精神障害等の認定基準については、医学等の専門家の意見を聴いて、運用を開始することにも留意することが適当である。

 

(3)給付額について   
・一の就業先における業務上の負荷によって労災認定できる場合に、非災害発生事業場の賃金額も合算した上で給付額を決めることとするのであれば、複数就業先での業務上の負荷を総合して労災認定する場合の給付額も、基本的には複数事業場の賃金額を合算した上で算定することが適当である。

 

(4)保険料負担について 
・当該給付に係る保険料負担については、いずれの事業場の属する業種の保険料率の算定の基礎とはせず、通勤災害と同様に全業種一律とすることが適当である。   

 

・いずれの事業場のメリット収支率の算定の基礎としない

 

詳細は、以下をご確認ください。

 

第156回労働政策審議会労働条件分科会の資料を公開(賃金請求の消滅時効の在り方、副業・兼業の場合の労働時間の在り方)(11/26更新)

厚生労働省は、第156回労働政策審議会労働条件分科会の資料を公開しております。

 

(1)賃金等請求権の消滅時効の在り方について

賃金等請求権の消滅時効の在り方に関する労働条件分科会におけるこれまでの主な議論について以下の点についてまとめられております。

 

①検討の前提 

②賃金等請求権の消滅時効の起算点について  

③賃金請求権の消滅時効期間について 

④賃金請求権以外の消滅時効について 

⑤記録の保存について  

⑥付加金の支払について 

⑦見直しの時期、施行期日等について  
 
 

(2)副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方について 

以下について資料にまとめられております。

 

・労働時間通算の規定について

・副業・兼業の促進に関するガイドライン、 Q&A等

・副業・兼業に関する企業の事例

・労働条件分科会におけるこれまでの主なご意見と今後検討すべき事項のイメージ

 

詳細は、以下をご確認ください。 

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08043.html

 

第154回労働政策審議会労働条件分科会の資料を公表(9/30更新)

厚生労働省は、第154回労働政策審議会労働条件分科会の資料を公表しております。

 

今回は、「副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方について」と「賃金等請求権の消滅時効の在り方について」が議題となっております。

 

今後、本審議会において、上記2点の議題について、審議が進められるますので、今後の動向に注目していきたいと思います。

 

詳細は、以下をご確認ください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06964.html

 

「副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方に関する検討会」報告書を公表(8/14更新)

厚生労働省は、「副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方に関する検討会」の報告書を公表しております。

 

 この検討会は、副業・兼業の際に、労働者の健康確保や企業の予見可能性にも配慮して、どのように実効性のある労働時間管理を行うかという課題などについて検討するため、平成30年7月から令和元年7月までに9回にわたり開催されたものです。

 

 厚生労働省は、この報告書を踏まえ、今後、労働政策審議会において、引き続き検討を行っていく予定です。

 

〇概要(一部抜粋)

1.健康管理について

  健康確保措置に係る制度の見直しの方向性としては、例えば、以下のようなことが考えれれる。

①-1 事業者は、副業・兼業をしている労働者について、自己申告により把握し、通算した労働時間の状況などを勘案し、当該労働者との面談、労働時間の短縮その他の健康を確保するための措置を講ずるように配慮しなければならないこととすること。(公法上の責務)

 

② 通算した労働時間の状況の把握はせず、労働者が副業・兼業を行っている旨の自己申告を行った場合に、長時間労働による医師の面接指導、ストレスチェック制度等の現行の健康確保措置の枠組みの中に何らかの形で組み込むこと。

 

2.上限規制について

① 労働者の自己申告を前提に、通算して管理することが容易となる方法を設けること。

 

②事業主ごとに上限規制を適用するとともに、適切な健康確保措置を講ずることとすること。

 

3.割増賃金について

① 労働者の自己申告を前提に、通算して割増賃金を支払いやすく、かつ時間外労働の抑制効果も期待できる方法を設けること。

 

② 各事業主の下で法定労働時間を超えた場合のみ割増賃金の支払いを義務付けること。

 

 どれも、通算して考えるものと、個別に考えるものに大きく分かれていて、今後どのような方向に進むのか現時点ではわかりません。

 

 割増賃金については、非正規労働者の多い事業所では、人件費に与える影響が大きく、給与計算も煩雑になるため、議論が中々まとまらないのではないでしょうか。今後の議論に注目していきたいと思います。

 

詳細は、以下をご確認ください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06003.html

 

規制改革推進会議 副業・兼業などの労働時間管理の見直しを検討(5/15更新)

昨日もご案内いたしましたが、第44回 規制改革推進会議が令和元年5月10日開催され、その資料が公開されております。

 

この中で、資料3-1「働き方の多様化に資するルール整備について」という資料の中で、働き方の多様化に資するルール整備に関するタスクフォース 主査 八代尚宏 氏は、以下の3点について、次のように意見を述べられています。(一部要約)

 

1.副業・兼業の促進

 企業の大部分は、副業・兼業を原則禁止とする立場を変えていない。この背景には、本業と副業についての労働時間を通算することを 義務付け、その結果生じる法定時間外労働については割増賃金の支払いを求め る現行の規定が大きな妨げとなっていることがある。

 現行制度では、法定時間外労働は「後から結ばれた労働契約」で発 生するという解釈に基づき、副業における使用者が割増賃金を支払うことになっているが、法定労働時間の趣旨は、同一の使用者が過度に時間外労働に依存す ることの防止にあり、現行制度の解釈は適切ではない。

 加えて、労働者が法定時間外労働への制約を避けるため届出を怠ったり、業務委託など 雇用類似の「非雇用型」が中心となったりするというゆがみが生ずる可能性が ある。これらは労働者保護という観点から決して望ましいものではない。

 このため、労働時間の把握・通算を行う趣旨・目的を再定義し、以下の対応 を行うべきではないか。

① 上記の解釈の根拠となる1948年の通達を改定し、労働時間の通算規定は 同一事業主の範囲内でのみで適用し、自己の自由な選択に基づき働く労 働者を雇用する、他の事業主には適用しないこと

② 主たる事業主は健康確保のための労働時間把握に努めるものとすること

 

2.テレワークの促進

 テレワークの促進が進まない大きな要因として、通勤混雑を避けたり、育児介護との両立、家族の転勤に伴う不本意な退職を防ぐ等のメリットを持つテレワー クの在り方に反して、雇用主に対し、通常の事業所と同じ厳密な労働時間管理 を強いている現行の労働法制がある。深夜労働に対する割増賃金の発生が、労働者が育児や介護等との両立など個々のニーズに応じ て、1日の労働時間を有効に活用して働く選択を阻害している。

このため、

①所定労働時間の範囲内とすること

②月又は週単位の上限時間 や回数等の一定の制限を設定すること

③インターバル規制の適用等を条件とすること

などの条件のもとで、深夜労働への割増賃金の規制を適用除外とすべきではないか。
 
 3.副業としての短期派遣

 現在、副業の場合の短期派遣は例外措置として認められているが、主たる業務における年収が500万円以上の者に 限られている。 しかし、年収500万円以上の者という条件では、派 遣形態での副業を選択できる労働者は限られる。

 このため、短期派遣に関して、労働者保護に留意しつつ、副業の雇用機会を広 げるために、「副業として行う場合」の年収要件を見直すべきではないか。

 

詳細は、以下をご確認ください。

https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/suishin/meeting/committee/20190510/190510honkaigi03.pdf

 

大企業における兼業解禁を更に進める方針(4/19更新)

2019年4月16日に、第2回中途採用・経験者採用協議会が開催され、資料が公表されております。

この会議の中で安部総理大臣は、「特に、複数の声がありましたのは、大企業や大都市からのスキル・ノウハウの移転や中小企業の人材不足解消のため、大企業における兼業解禁を更に進めるべきとの御意見もございました。この点については、政府としても、人生100年時代を迎え、兼業を進めていきたいと考えており、次回の未来投資会議の場でも議論を行い、この夏の成長戦略の決定において、検討の方向性を示したいと思っています。この兼業を進めていくというのは正に、それぞれの皆さんの選択であり、意欲であり、かつより多くの新たな可能性を求めたいという人たちが、その道に進んでいくことができるようにするためのものでありまして、決して私たちが兼業を強制するものではないということは、申し添えておきたい、このように思います。
 この会議の共同事務局長を務める、根本大臣と世耕大臣におかれては、具体的な検討を開始してください。」と発言されました。

 

副業・兼業の取扱いについては、現在約8割の企業が、「総労働時間の把握ができない」、「健康確保がはかれない」、「情報漏洩が懸念される」等の理由で認めておりません。

 

上記のような問題がある中、今後どのように大企業の副業・兼業を推し進めて行くのか、今後の動向に注目したいと思います。

 

詳細は以下をご確認ください。

http://p.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201904/16chuto_saiyo.html

https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/chuto_saiyo/002.html